先週金曜10月15日は、午後から教授会。終了後、いくつかの校務仕事があり、いささか遅く帰宅。
週末の10月16-17日(土日)は、私的な旅。
16日は、高校時代の同学年の同窓会。3年時のクラスメートのM君から幾度も電話をもらったこともあり、還暦の年でいくらかの人生の転換を迎える旧友たちもいるとのことで重い腰をあげて、名古屋へのセンチメンタルジャーニーに出かけたのだった。実に卒業した年に一度出て以来の41年ぶりの参加だ。
親しい少人数の友人との集まりは嫌いではないが、僕は、そもそも「同窓会」と名がつく集まりは、苦手だった。なるべくなら、その種の集まりは避けてきた。
T県TA市のF小学校は、卒業以来一度もクラスの諸君とは会っていない。(引っ越しが多かったので、多分連絡もつかないのだろうから無理もない。)
A県N市のM中学校は、はるか昔に一度クラスの同窓会に出たが、一人荒れて騒いだ友人がいて、なんだか興ざめして、それ以来、出たことがない。
卒業した大学の同窓会は、一度も出たことがない。親しい仲間とは時に会うことがあるが、正規の同窓会なるものは、つまらないし、苦手だ。僕は、当初は、学年幹事だったようだが、当然ながら(?)いつの間にかお役ご免で、他のメンバーがその役をやっている。
それと同じく、高校の同窓会も同じ対応だったのだ。今回は、例外である。物故者も幾人か出始めたこともあるのか、多分今回出ないと二度と会うこともない人がいるのだろうと思ったことも、心のどこかで働いたのだろう。たまった仕事もあるのだが、そして多少の出費はかかるとしても、出ようと考えたのだ。2ヶ月ほど前に、事務局世話役の皆さんには出ると言ったのだ。
仕事ではないはずの私的な旅だ。空港を降り立ち、電車で移動し、この日泊まるホテルにチェックイン。少し、メールチェックなどと小さな文章の修正を行っているとすぐに時間が過ぎる。同窓会会場の、Kホテルには、タクシーで急いだ。受付にいた人々は、幾人かは見覚えがあったが、大半はもう分からなかった。とくに女性はお手上げだ。高校時代は、女子生徒と話したことなど殆どなかったのだから無理はない。
会場の卒業時のクラスの席につくと、12人が出席していた。男性はどこか面影があり、思い出す。女性は、やはり分からない。多分道ですれ違っても判別はできないだろうと思った。個別の友人諸兄の現況は、個人情報もあり、詳細は控えよう。地元のJリーグの経営責任マネージャーや、学校の管理職、大学教員、専門職や企業経営をしている人なども友人の中にはいる。また、地道に働いて社会に貢献して生きてきた友人諸兄も多い。家庭にあって子育てと夫を支えてきた女性たちも多い。仕事も家庭もこなしてきた女性と男性もいる。また、多忙故に、あるいは気持ちとして、この場には来れなかった人もいる。いずれも、同じ時代を生きてきたのだ。
かつての級友のF君、I君、Tさん。
散会後、同学年の夫婦で、都心中央でスナックを経営している店へ、幾人かで足を運んだ。直接の授業を受けなかったが顔を覚えていた「恩師」たちの幾人かもそこには参加されていた。おしゃべりに耳を傾け、カラオケをうたう諸君の「美声」(蛮声?)に耳をあずけ、僕は静かに時間を過ごした。適当な時間になって、もういいだろうと思い、旧友たちと店を出た。皆、ほろ酔い加減だ。ではと、再会を約束して別れたが、はたして次の機会に出るかどうかは僕には分からない。というか、気持ちは微妙だ。なつかしくも、ほろ苦くもある高校時代だったからか・・
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翌日17日は、大学時代の友人たちと昼食をと1週間ほどまえに誘ったのだが、皆忙しい。そこでそれは中止にして、娘の新居を訪ねることにした。名古屋から近い場所に住んでいる。娘、Mは一昨年結婚した。それには、僕は、親として当然の義務を果たしてかつての細君と両親として祝して出たのだ。感慨無量であった。Mは、昨年新居をパートナーと相談しながら自分たちの暮らしのスタイルと合わせて建てたのだ。二人にはこの間幾度か会って食事などをしてきたが、家を訪ねるのは初めてだ。この日会ってみると、ローンはきついようだが、張り切って頑張ってやっているようでまずは安心であった。
帰途に妹に電話して、途中電車を降りて会った。この日はしばらく墓参りもしていなかったので、母と母の両親が眠る墓地に出向き、墓前挨拶を行うことにしたのだ。突然に思い立ったことではあったが、数年間のごぶさたの義務を果たしたようで、少しほっとする。妹の運転する車の中では、彼女の家族のあれこれを聞く。まあ、妹に限らず、この年代の女性はよくしゃべるものだ。土産を渡し、謝して別れたが、たまに会うのは悪くはない。
モンキチョウがまだ舞っている。
M鉄道の小さな駅。
空港では、待ち時間もあったので、「風の湯」という風呂に入った。夕暮れの空港を窓に見ながら、ゆっくり体をのばす。こうした時間は、久しぶりだった。
いつも拝見しています。
私も同窓会は苦手なので、記事を、「自分も…」と強く頷きながら読みました。
投稿情報: リベラリスト | 2010年10 月20日 (水) 11:19
コメントをありがとうございます。同窓会は準備される方は大変で、感謝の限りなのです。ただし、自分の中の孤独癖や恥ずかしさが手伝うのか、どうも苦手でした。(いつもの僕を見ている人は嘘だろうと思うかも知れませんが・・)
今回は、懐かしい面と、やはりほろ苦い記憶が重なっていました。
投稿情報: 北の光 | 2010年10 月20日 (水) 11:40