福島原発事故の危険度レベルが7になった。
正確には、「国際原子力事象評価尺度(INES)」で最も重大な「レベル7」(深刻な事故)にあたると、4月12日に、経産省原子力安全・保安院が認定し暫定評価したのである。原子力安全委員会も独自調査で(既に知りながら)これを追認した。
後手後手の発表の最終段階である。そしてレベル7よりも深刻な尺度はもうその先には用意されていない。
しかもなお、ここにきても保安院はチェルノブイリ事故よりも福島第一原発の危険は、小さいと言わんとしているのである。
周辺住民及び国民、あるいは全世界市民の安全と生命、暮らしと安心への責任意識はどれほどにあるのだろうか。
テレビに顔を出しっぱなしの経産省審議官(原子力保安院広報部)の対応は、日本の原子力行政の姿の典型である。可哀相なくらいに固執する過小評価対応である。日本的官僚の模範生なのであろうか。
しかし、その間に危険度は、同じ保安院の公表で当初のレベル4から、渋々のその都度の訂正で、ついにレベル7にまで追い詰められてきた。そして原子力安全委員会は、その保安院への監督任務をほぼ放棄してきた。
このことのあれこれの批判と情報は、ここではもう書きたくない。
昨日の新聞では、原子力は安全とのDVDの配布をここにきて、ようやく中止したとあった。
ところがまだやめていない「安全神話」行政があるようだ。Mさんから知らせていただいた。
僕も署名を早速行った。
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☆子どもたちの未来のために☆
原子力ポスターコンクール中止要求をもとめて
署名募集中 4月30日〆切
http://i-wind.jp/stop_nuke/index.php
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文部科学省、資源エネルギー庁では、毎年、「原子力や放射線につ
いての理解と認識を深める」ことを目的とし、原子力ポスターコン
クールが行っています。
その実態は、原子力や放射線について、「地球にやさしいもの」と
いう誤った認識を子どもたちに伝え、また、子どもたちから「原子
力は温暖化防止につながる」「原子力は未来に必要なもの」といっ
た発信をさせるものです。
福島第一原子力発電所で、大量の放射性物質が放出され、私たちの
生存に欠くことができない水や食糧にも大きな不安が広がっています。
この状況を鑑みると、到底地球に優しいとは 言えません。
原子力を卒業し、自然エネルギーの利用などを用いた次世代の社会
へシフトに向けて「子どもたち」から原子力が「安全で地球にやさ
しい」と発信するこのコンクールの永久中止を求め、署名を集めます。
集めた署名は主催団体に提出いたします。みなさんのご協力をよろ
しくお願いいたします。
(略)
◆呼びかけ団体・個人(順不同)
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【団体】NPO法人環境市民、国際環境NGO FoEJapan
【個人】
杉本育生(NPO法人環境市民理事)
羽田野晃弘(xChange理事・事務局長)
丹羽順子(環境ジャーナリスト)
星川淳(作家・翻訳家)
四宮成晴(NPO法人土佐の森・救援隊理事)
藤野完二(環境カウンセラー)
内田洋子(くらしを見つめる会)
宮北隆志(NPO環境ネットワークくまもと代表理事)
岡本佳美(株式会社アム代表取締役)
野田治美(NPO法人BeGoodCafe理事)
木村輝一郎(映像ディレクター/abovo)
飯田哲也(NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)
槌田劭(NPO法人使い捨て時代を考える会相談役)
山田岳(ただすのもり環境学習研究所)
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コメント
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