あっという間に6月(水無月)が過ぎた。7月(文月)も同じことか。
この地は、洞爺湖サミットを前にして、テロ対策として警備の警察関係者があふれている。その数2万1千人の警備陣とか。地元以外の警備陣が1万6千人。警察車両のナンバープレートに、あまり見たことのない広島、岡山ナンバーや警視庁と横書きされた車輌などを散見する。函館港には今までにない数の自衛隊のイージス艦や駆逐艦型護衛艦が寄港していると新聞が報じている。空港では、韓国の農民NGOメンバーが入国拒否されたとか労働組合活動家が拘束されたとか。国際テロへのリスク管理とかいうが、それほどにして護るべき価値のあるG8サミットなのか。警察官を父にもつ院生が、こういう警備は大変なんだと言う。そうだろうな、お務めご苦労様だと思う。しかし、それはそれとして、主要「先進国」(とくに米国)で世界を仕切るやり方に、いかなる道義や正統性があるのか、やはり疑問だ。
相変わらず、びっしりとつまったタイムスケジュールの一つ一つの波を越えながら、日々を生きている。一週間が矢のように過ぎる。4月末から6月半ばまで、週末は研究会、学会、この夏の社会教育研究全国集会関連の集会ですべて埋まり、休みがなかった。細切れの時間の中を、考えるべき課題を急がずに熟考する余裕がない状態が続いている。
さて、当面は、迫っている日韓シンポ「持続可能な社会と生涯学習」(7.19-20)に向けた準備と成功、8月の社会教育研究全国集会(8.23-25)の開催の成功に向けた追い込み、8月末からの連続する学会での取り組み、9月はじめの英国からの研究者の受け入れと共同研究の組織化、院入試の無事なる達成、合間を縫ったいくつかの論文原稿書きが、頭に浮かぶ課題だ。講義・演習、研究指導などや委員会関連の仕事は、無論通常通りだ。
季節というか自然時間は-僕の社会時間に関わらず-この地でも、いやこの北の地だからこそか、確実な移ろいを示している。残雪がようやく消えた4月末から5月初旬の、梅、蝦夷山桜、つつじの開花が過ぎて、ライラック開花のやや小寒い季節があり、大学祭、学校の運動会、よさこいソーラン祭り(そのどれにも関係ない生活を送ったが)があり、それが終わる6月半ばからは、ポプラの綿毛が舞い続けてきた。この頃から、構内は、カラスの繁殖期を迎え、彼らの攻撃性を増す季節でもある。(昨年、僕は襲われた。)野鳥やその他の小動物は、このカラスの一元的支配の強さからか、少し離れた場所に行かないと多くはお目にかかれない。僕は、せいぜい、低い山の散策か、自転車を時に転がすことか、たまにプールへ泳ぎに行くくらいしか(海は海水温度が低くて快適ではないどころか危険だ)、体に良いことをしていない気がする。たまに連れ合いの日課の犬の散歩に同行するくらいでは、だめだろうな。
スケジュールの海ではなく、本当の海で泳ぎたい。そう思うが、はたして・・・
昨年の8月、オホーツクの海岸(寒くて泳げないが)に-韓国、シンガポールの研究者と一緒に-向かう途中での牧場で。韓国のチェ・ドンミンさん、留学院生のチョ・ホンソンさん、それにチャ・ムンオンさん最後の写真の右から2番目。
当時の肩書き。CHIA Mun Onn:VP (Singapore and International Relations) East Asia Forum for Adult Education
(チャ・ムンオンさんは、シンガポール帰国後、数ヶ月後、急逝された。心からご冥福をお祈りしたい。)
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