5月16日、日曜午後は、「イールズ闘争60周年・60年安保50周年の記念集会」があった。仕事の関係上、参加するかどうか迷うところがあったが、前からの予定であり、いささか関係することもあって、参加した。予想以上に多くの参加があった。
http://www.hokudai516.jp/contents5.html
(報告要旨の一部は、上記WEBから閲覧できる)
司会は、中野徹三氏。最初に、世話人の高岡健次郎氏の挨拶があった。
第一部のイールズ事件に関しての明神勲氏の歴史的総括、梁田政方氏の当事者からの歴史の真実の報告などは、圧倒されるものがあった。
第二部は、60年安保についての、大田原高昭氏の回想、森谷尚行氏のH大での60年安保闘争の特徴は、これまた貴重な証言であった。
第二部後半は、大学民主化闘争と大学紛争についてから始まった。今野平支郎氏の証言、手島繁一氏の今日的総括は、示唆的な報告であった。
最後の報告は、現代的課題として、法人化以降の大学の変容と教職員組合の運動を、神沼公三郎氏が報告された。これは、なじみの深い内容だ。
イールズ闘争記念集会は、13時ー17時の濃密な内容の集会で200人近い参加であった。80歳代から現役の学生まで数世代の広がりがあって、内容も1950年のイールズ闘争、60年安保、60年代末大学紛争、現在の大学改革と4テーマ・4ー5世代をつなぐ企画であった。多くの知見や知られざるエピソードを知る良い機会であった。イールズ事件で処分された学生の方々の名誉回復、文書館の姿勢の改革、大学史の修正と自己批判、現代の大学改革と歴史的運動精神との架橋という提起は、真摯に取り組むべき課題であろうと思われた。
5.16集会事務局長の手島です。集会にご参加頂き有難うございました。かような肩書きゆえ、会議中はあれこれ飛廻っており、お姿を確認できず失礼しました。
わたしの報告についていえば、北大における民主化闘争の果実を具体的に述べるべきでした、という反省があります。また、1970年代後半以降の「全員参加型=ぐるみ運動」の困難と、今日的「公共性の再建」についての展望についても、触れるべきだったかな、との思いを残しました。
いずれにしても、わたし個人の手に余る難問であり、それぞれがそれぞれに自己の課題として誠実に向き合うというところからしか始まらないだろうとは思っています。
今後とも、よろしくお付き合い願えれば幸甚です。
投稿情報: 手島繁一 | 2010年5 月19日 (水) 03:10