11月末の日々も忙しくあっという間だった。
転編入試の仕事が終わると日常業務。講義、ゼミ(演習)、論文指導などの教育、委員会仕事、それに追いつかない論文書きなど。加えてこの2週間ほどの間には、いくつかの新たな展開があった。
一つは、賃金不利益改訂に関する団体交渉への法人当局の不当労働行為に関する教職員組合の労働委員会への救済申立に関する2回の審問が終わり、再び第4回目の調査がなされた。(11月30日)ここでは詳しくは書けないが、このまま救済命令の方向に行くのか和解の路を探るのか、大学側は明確な態度表明を示さず、再度調査が行われることになった。のらりくらり、かわす術のみが官僚たるゆえんなのか、上からの命にのみ忠実であることが官僚の生き方なのか、当局の上部管理職の対応を見ていると、そうした役回りからくる言動とも言うべきかもしれないが、人間性そのものがそうした役回りが故に悲しくも変質していっているのであろうか、やりきれない気持ちにもなる。職務と人間のありかたや倫理を考えさせる、この間の事態の進展である。
二つ目は、S市の若者支援施設運営協議会に参加することになった。夏頃の第1回会合は韓国調査のときで出席できなかったが、今回第二回目に出たのである。(12月1日)若者(青年教育)支援の施設関係の運営審議会は、N市で10年以上関わり、具体的な改善を当時の青年たちと考え、また必要な政策提示として報告答申も行った。
http://www11.ocn.ne.jp/~pin/seinennnoie/siryou/rinenn1.html
それ以来である。久しぶりの気持ちの高まりもある。現代の若者のおかれている状況、それへの施設職員、地域の人々、若者当事者、それに僕のような外部の研究者の相互の認識の共有と、方策の検討は、とりまとめの中心にいるAさんとともにきちんと考えていきたいものである。S市には「青年団」の再生的実験も始まっている。当事者の若者の発言や、それに共感する地域の関係者の発言も頼もしいものであった。
三つ目は、パレステイナからこられたRさんの研究支援をこの間行ってきた。3つの高校訪問調査、1つの大学訪問調査に協力同行し(学校とのアレンジメント、通訳、運転手役などを一人でこなした)、それにRさん自身によるミニ講義もしていただいた。
ここでも詳しくは書かないが、彼女の問題意識、パレステイナの人々が置かれている状況など、実に我々の情報がいかに乏しいかを実感させ、新鮮な思いであった。昨日は、自宅にもきていただき、手料理を楽しんでいただいた。
E高校訪問調査時の写真。
Rさんのミニ講義終了後の記念写真。
四つ目は、今月12月20日、22日締め切りの卒論、修論の最終盤にかかっている学部4年生や修士2年の諸君の論文書き支援がこの間当面の焦点としてある。さらに博士課程にある院生諸氏の支援である。今日明日は、新潟の私学調査に,RIさんの研究支援を兼ねて出かけてくる。
これらをこなしながら、自分自身の研究をいかに生産的なものにするのか。他者は、我を拡散的な何でも屋と批評する向きもあるが、他人がどう言おうと良い。その批判に込められた誠意あるコメント精神を受け止めつつ、自分は自分だ。やらなければならないと感ずることへの対象が多いのかもしれないが、それは自分が選んだことだ。他者にではなく、自分に対して、納得のいく結果を出していくしかないであろう。
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