札幌の第60回を数える雪祭りが昨日(2月5日)から始まった。
準備途中は、暖冬で、1月には珍しい雨が降った日もあった。会場は「大通り会場」と「つどーむ会場」の2会場、それに、薄野(すすきの)地区は、氷の彫像が並ぶ。大通り会場には、大小様々な雪像が今年も並ぶ。実行委員会、市民ボランテイアの人たち、仕上げ専門指導の人々、出品を競う国際雪像や市民作品に参加する人々、それに自衛隊の若い人々の合作になるものだ。自衛隊の若い隊員は、この作業は社会貢献にもなり、市民からの反応もあるせいか楽しそうだ。この組織も、転換できるなら、軍隊などを目指さず、このような社会貢献、災害救助組織などに転じたらよほど隊員諸氏も生き甲斐があるだろうにと思う。
僕は、毎年、1回くらい通り過ぎるような形でのぞくだけなのだが、雪祭り関係者や観光業に携わるホテル、飲食業、スキーリゾート関係などの人々は、よさこいソーラン祭りと並んで1年の中でも中心の稼ぎ時なので人出が気になるようだ。今年は、世界的金融危機と、円高による外国為替相場の変動で、観光客は国内からも外国からも、激減したと聞く。国際チャーター便は、全体で三分の一になり、昨年17ー19(?)便もあった韓国からのチャーター便は0便になったという。とはいえ、少なからぬ台湾、香港、韓国、中国の富裕層、それに豪州からのスキー客などが国内客に加えてやってきて、祭りに花を添えている。
札幌は、このところデパート撤退や閉店報道に象徴されるように元気がない。昨年末から今年にかけて、老舗の「丸井今井」の民事再生法申請手続き(函館と旭川店も閉店危機だ)、「ロビンソン」デパートの閉店(かつては松坂屋だった)、「札幌西武」の閉店(かつては五番館だった)、と2つの閉店及び1つの民事再生手続き開始だ。僕が10年前に、この地に来たときは、全国的にそうだったが、札幌そごうデパートが店を閉じる頃だった。10年余で、一つの都市で、3つのデパートの閉店撤退と1つ老舗デパートの危機というのは、デパートメントストア(百貨店)の構造的危機体質もあるが、この地域の経済基盤の脆さを示していることになるのだろうか?駅前の「大丸」(一人勝ち)と「東急」、大通り地区の「三越」だけが生き残っているが、東急や三越も盤石ではない。もっとも、僕自身、百貨店に足を運ぶのは、年に数えるくらいしかないので、そもそもこのことを論じる資格はないのだが・・・地域再生に関心のある身にとっては、ちょっと気になっていることだ。
さて、2月に入り、目の回る忙しさが続いている。サバテイカル研修休暇は、もはや終わったような実態だ。3つの博論審査、今月中旬の院入試(修士、博士)などで、審査や会議出席はもはや避けられず、まあ仕方がないといえばそうなのだが。本を読み、調べ物をし、調査をまとめて論文を書く作業は、ゆとりがなくなった。
また、3月のこの地での学会シンポや長野阿智村での現代生涯学習研究セミナー準備、部局の改修工事終了による再度の引っ越し、3月に今一度調査に出かける英国訪問先のアポイントメント取り、科研報告書の刊行作業、それに来週からの日英シンポと目白押しだ。一昨日は、3月の学会準備で、灯台下暗しなのか、教育大札幌校キャンパスに初めて伺った。(旭川、釧路、函館、岩見沢の各キャンパスはすべて伺ったのに)この先、M先生、S先生、T先生を始め、関係の諸先生には随分とお世話になっていく。僕はその裏方だ。
日英シンポの最新バージョンのチラシをファイルで載せておこう。Mさんのセンスが光る作品だ。
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