今週は結構予定がつまってきた。ニック・エリソン教授に二度目に会った月曜のことは前号のブログに書いた。今回は、昨日の「日本人会」(ネーミングが変だが実際そうだったので)前後の事を、ブログに書ける範囲の内容で書いておこう。
11月18日 火 天気は今日はちょっと良い。陽光がさし、11度くらいになる。
シャワー、朝食後、洗濯をして、アイロンがけその他で少し出かけるのが遅れる。今日は、バスで行くことにする。
最初に、研究室のPCから離れた場所の複写機への印刷オーダーのインストールを先週僕のユーザーネームを管理者に追加してもらい、解決したので実際に試してみる。これで少し大目の枚数の印刷は可能になった。
午後には、リチャードとは違う技術員が来て、pdfファイルの日本語版の組み込みをしてもらう。いずれも、部局ネット管理者の許可管理媒介でないとインストールできなかったものだ。Hさんからメールが入っていて、彼らの今日の行動の時間表が入っていた。2時近くにIさん、Hさんが研究室に現れて挨拶をかわす。Iさんとは、8月末の京都での日本教育学会以来、Hさんとは札幌でお会いしてから2年ぶりくらいだ。Hさんは、前日に、アイルランドのコークからスコットランド・グラスゴーでIさんと会って、スターリング大学のジョンフィールド教授とのヒアリングをしてからリーズに来たことになる。
この日は、彼らはジェレミーとデビッドとの研究会に出ることが最初の目的だった。それにいくつかのプランを合体させたのだ。ジェレミーたちとの研究会終了後、もう一度彼らが来て、Hさんはミリアムとの約束で挨拶と話に行き、Iさんは僕の部屋に残って色んな話をする。グラスゴー大学での彼の生活をお聞きする。アンデイ・ファーロング教授の下で、僕と同様のサバテイカル休暇での研究をされているのだ。色々な話題が出るとともに、僕たちの共同研究本、それに2月の札幌でのシンポの話をする。その後5時のキースとの約束時間を過ぎて、ミリアムの部屋からHさんが戻ってくる。5時にパブでキースと待ち合わせしているのだが少し時間が過ぎている。先に彼らに行ってもらい、僕は、それまでの作業をすぐに終了させ、彼らを追いかけて合流することにした。THE ELDONという機械工学学科前の道路向かいのパブがそれだ。僕は、幾度かキースやその他の機会に利用したところだ。着いてみると、キースが待っていたが、Hさん、Iさんは来ていない。間違ったパブに行ったようだ。電話しようとすると彼らが現れる。その後3人で色々な四方山話をする。キースから、先週のロンドンメッツでの研究プロジェクト基金の面接は駄目だったことが話された。審査員の方が、きちんとした申請した研究内容の評価ができない。質的調査に対してサンプル事例を増やさないと妥当な結果が出ないという量的調査方法による的はずれな指摘があったことを語ってくれた。要するに質的調査法の内容が分かっていないということだが、その審査レビュー者には会えなかったという。アンフェアな結果だったようだ。また、リーズ大学のK学部の現状のmessyな状態が、話題になる。Hさんとミリアム、キースの話で、僕にも得られていた情報と照らして残念ながらあらためてそのことが確認された。数年前のCE学部とK学部との統合の時も、(僕もその内容から反対の声を届けたが)その予兆はあったが、K学部の方のトップの戦略的判断の低さ故に、改革については、悪循環の構造にはまってしまっているという。例えば、今頃になって、1周回遅れのリーダーシップとマネージメント政策を出して、ロンドン大学のIOEのように、素早く、ポスト・コンパルソリー教育に重点をシフトして、該当部分のアカデミック人員を増やすような判断ができず、結果的に選択と集中の財政政策において、現局面の政府の政策への適合的な部分だけが残り、その他は切り捨てられるという最悪の判断がなされていること、しかも部局内部の4つの部門、<教科教育、言語教育、心理学部門、生涯学習研究部門>の、全体で80-100人近いスタッフの意思疎通が悪く、全体のメンバーが会うのは、年に一回のリサーチ・コンファランスでしか、顔を合わすことがなく、互いに何をしているか分からない状態になっているという。従って、切り捨てられようとしている部門への連帯や当事者共同意識が醸成されず、サバイバルできる領域は、自分とは関係ない外側の問題という意識がつくられていること、管理運営部門のまずさ(このあたりは、さしさわりがあり、詳しく書かないほうが良いだろう)もあって、外部への説明責任や変化への応答スピードが遅くて、良い評価が得られず、結果としてアカデミック、事務部門を含めて5-6人のスタッフが職を失うことになる。例えば、Jasは、継続教育学部の統合の時に、長期間のフルタイム契約の取り決めをしたのに、その契約は生きているはずなのに、無責任に責任部門が代わるとそのことは破棄されて、来年6月に部署替えでしかもフルタイム職ではなくなるかも知れないという。結局、RFさんや他3人が移動となり(パートタイム学生用の大きな統合事務センターへの)、アカデミックスタッフのHTさん、REさん、DYさん、PAさんなどが削減の対象になるかも知れないという。やや暗い状況だ。出版本については、Iさんとキースとで若干の情報交換、その他各自の暮らしの状態の情報交換を行う。それでも、この組みあわせでのパブでの話は初めてで、楽しく時間を過ごす。
6時半にキースと別れて、夕食のレストランの場所へタクシーで移動。
ハダスフィールド大学で在外研究をしているMRA夫妻が合流して、夕食を共にする。四方山話が出る。それぞれの場所での暮らしや当地の様々な事象への感想がいくつも話題になる。
料理は、LOCH FYNEというスコットランドの名前のフィッシュレストランらしく、日本人には好みの味だ。幾度かここに来たことのあるHさんが殻付き生牡蠣、ムール貝などの前菜を頼み、各自のメインデイッシュをそれぞれに頼む。(僕は鰈にホワイトソースをかけて野菜が付いているもの)、それに白ワイン、最後はコーヒー。
レストランの前で写真をとる。
Iさんは、この日マンチェスタ空港まで行き泊まり、明日日本へ1週間ほど帰り、またグラスゴーへ戻ってきて、12月半ばに帰国するという。
Hさんは同じくマンチェスター空港まで行き、明日ダブリン経由でコークに戻るという。
MRAさんは、ハダスフィールドに、是非来てほしいという。
駅まで彼らを見送った。
夜の運転時間になっていて、駅前の乗り場が少ない。中心部のメリオンセンターまで戻ってから、バスで帰る。
今日は、英国・アイルランド各地の日本人研究者と出会い、短いが楽しい時間だった。
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