9月23日 連休最後の日。
この間猛烈なスケジュールで、心も体も疲れた。近場で散歩も兼ねて、小さな美術館に出かけた。
今週末に予定される部局60周年事業で、来学される公州大学校の先生を、帰国される日の午前に短時間ご案内するための場所選びで、なかなか行く機会がなかった「本郷新記念 札幌彫刻美術館」に出向くことにしたのだ。自宅からは20分程度車を走らせると着く距離だ。宮の森の住宅街にひっそりとたたずむ小さな美術館である。少し先を進むと大倉山ジャンプ場がある。
この日は、本館の特別展では、第14回本郷新賞を受賞した江口週彫刻展がもたれていた。アトリエだった記念館には、本郷新のいくつかの作品の原像や石膏像などを見ることができた。陽光のそそぐ庭には、いくつかの野外彫刻があり、彫刻の道には、本郷新の作品が周囲の風景となじみ、気持ちの良い散歩でもあった。
ヒロシマの地に展示されている、平和を希求する「嵐の中の母子像」。
p.s.
大江志乃夫氏が9月20日に逝去されていたと知る(享年81歳)。徴兵制、靖国神社、日露戦争史など、近現代史の専門家であり、平和活動にも関わられ、著名だった。東京教育大文学部廃校(筑波大学への統廃合)で反対の論陣を築き、僕も学部生の頃、文学部のメンバーと共に共同学習会を行ったことを回想する。そういえば、大江氏の歴史小説『凩の時』は大佛次郎賞を受賞したが、即求めて熱心に読んだ。最初の勤務校の学生に貸してその後戻ってこなかったことなども思い出す。・・・ここに、ご冥福をお祈りしたい。
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