2月4日(木)は、調査の合間の日になった。友人のキースとコリンの誘いで、彼らとは4度目のヨークシャーデール歩きをすることになった。今回は、このために雪対策のトレッキングシューズや防寒ウエアなどを余分にスーツケースに詰めてきたのだ。
記憶をたどると、四度目とは以下のようである。①95-6年頃に、ヨークシャーデールにコリンの別荘のあった頃に日本人の友人たち、Sさん、Nさん、Tさん、僕、それにケビン、コリン、キースの7人で歩いたのがなつかしい。②2000年頃か、コリンとTさん、それに僕での歩き。③2008年11月、キース、コリン、それに僕のメンバーで歩く。このブログにも記事を載せた。なお12月には番外としてキースと僕、それに僕の細君で車で一周もした。④そして今回2010年2月の歩きである。
英国では、ウオーキングは釣りに次ぐ愛好者をもつ。フリーフットパス運動が戦前からの基盤をなすとすれば、戦後も愛好者が全国で運動を展開し、公有地、私有地を問わず、間を抜けて目的地までウオーキングで行けるようにしてきた。自然公園、国立公園などの公的整備の他に、地元のボランタリー団体、ナショナルトラスト、環境ツーリズムなどの支援もあって、実に多様な環境が整備されてきた。詳細な地図やガイドブックも刊行され、近年は、技術的に進化したウオーキンググッズやウエアも、全天候型の対応を楽にさせて、この運動を快適なものにさせてきた。英国では、この間に法律整備もあり、今や途中の原野を抜けて、coast to coastの旅が保障されている。60歳以上の人々には、途中のバス移動は、全国すべて無料パスで乗れるようになっている。(この無料パスは、鉄道などのチケット購入には割引証明書にもなっている)ウオーキングの裾野は、実に広いといえる。
さて、この日は、Nidderdale(ヨークシャーデールの一部だが、ヨークシャーデール・ナショナルパークの外部に位置する)を歩くことになった。リバー・ニド(river nidd)沿いを5-6マイル、雪の野を越えて歩くのである。ニド川という名前の由来をキースに尋ねると、不確かだがスカンジナビア(バイキング時代の影響)語から来ているのではないかという。偶然、後に、 Yorkshire Placenames(Peter Wright著,2001)という本を求めて調べてみると、そうではなくてCelticの由来らしい。River Niddについては、「恐らくは、ケルト由来の言葉nei、つまり明るく、輝くようになること、から来ている」とのことだ。地名や人名の由来は難しいものだ。
ニダーデールの殆ど唯一の街であるペートリー・ブリッジ(Pateley Bridge)のハイストリートでのコリン。http://en.wikipedia.org/wiki/Pateley_Bridge
コッパードラゴンエールというビター。近郊スキプトンの地ビールである。歩き着いたパブで喉をうるおし、三人で四方山の話をして帰路についた。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。