先週末の備忘録。
仕事の合間に、井上ひさし作品で読んでいなかったものを時折出張の折りなどに、求めて読んでいる。上写真は、その一部。
池澤夏樹の旅ものも疲れたときのリフレッシュには適度な刺激をあたえてくれて好きだ。
6月3日(木) 開学記念日だったということを大学に行ってから気づいた。時間が空いて、大学生協の本屋に寄って、本の探索。専門書、一般書、啓蒙書など、かなりの冊数を求める。書架の満杯状態を眺めながら、こうして購入してきた書籍もいつかは処分しなければならない日が来るのだろうとふと思ったりする。この日は、大学で、校務関係の仕事をして時間が過ぎる。
夕刻は、「子ども教育文化 道民の会」の事務局・世話人会議。 色々な情報交換、さらに企画案件の討議とアクションの決定。散会後、高教組センターの近くの駐車場まで雨の下を急ぐ。
6月4日(金)
午後には、社会教育学会6月集会参加のために東京に移動。夕刻からは、原稿書きを続ける。
6月5日(土)
日本社会教育学会6月集会。会場は法政大学。ホテルから歩いて向かう。九段高校、日本歯科大学、靖国神社などが途中にある。機動隊が常駐警備しているのは、どのような施設だろうか。法政大学は、都市型キャンパスの典型だ。富士見校舎と市ヶ谷校舎が接続し、北にはボアソナードタワーが屹立している。
この日のプログラムの最初は、プロジェクト研究であった。「労働の場のエンパワメント」と「子ども・地域からみた「学校・家庭・地域の連携」について検討する」の2つの同時開催である。僕は前者の方に出てみた。
「労働の場のエンパワメント」会場では、濱口桂一郎さん(労働政策研究・研修機構)の「労使関係から見た労働者の力量形成の課題」、平川景子さん(明治大学)の「労働にかかわる教育・学習の問題構成」、笹川孝一(法政大学)さんの「労働、職業、キャリア概念をめぐる諸問題」の3本の報告があり、司会は末本誠(神戸大学)さんだった。それぞれに、多少論争的なテーマであり、濱口さんの労使関係論からの視点は、興味深いものであった。3人の報告は、今後の研究の多角的検討の可能性を示唆するものでもあった。僕もフロアからいくつかの質問点をあげて、報告者に尋ねた。
次のプログラムは、特別報告「ユネスコ第6回国際成人教育会議(CONFINTEA VI)」だった。司会は藤村好美さん(群馬県立女子大)。報告内容は3本であった。まず、「大会概要」は、村上博光さん(甲南女子大)と野元弘幸さん(首都大東京)、次に、「政府代表の立場から」は笹井宏益さん(国立教育政策研究所)、最後に、「市民社会団体「草の根会議」の立場から」は、荒井容子さん(法政大学)であった。前回のハンブルク会議との今回のベレン会議の性格の異同、南米・ブラジルで持たれたことの意味、最終文書の特徴などが論点の焦点であった。また、日本側の事情としては、政府文書と草の根会議文書との関係、CLC'S(community learning centres)の挿入の意義などが論じられた。
夕刻は、ホテルへ帰る途上で西安料理店で、セットメニューを頼む。東西のクロスした味だった。
野菜は中国らしく、ラム串料理などはイスラム圏の影響を感じる。仕上げは担々麺にした。6月6日 (日)
午前は、プロジェクト研究「評価の展開と生涯学習の課題」である。勤務校の同僚のKさんの関係グループの報告。僕は、幾度か聴いたことがあるので、少し仕事関係での翻訳校正チェックをホテルで地味に行ってから会場に行く。
待ち時間の受付ロビーにて、F先生や、Yさん、Mさんなどと少し話をする。韓国からの李智恵さんが来日されていて、SMさんと一緒に挨拶をかわし、少し話す。
その後、午後の、ラウンドテーブルに相当する、7月の韓国調査の研究打ち合わせを、ボアソナードタワーの会議室で、TN大学とH大学メンバーを中心に行う。おおよそのメドがついて、散会。
飛行機の時間まで多少あるので、荷物を預けてある飯田橋まで、Wさん、Kさんと一緒に移動して、近辺で食をはさんで時間を過ごすことにする。日曜夕刻前の時間は、closedを知らせる店も多かったが、偶然オープンしているネパール料理店に入った。中国とインドに挟まれ、ヒマラヤ山脈を臨む国ネパール。どんな料理かと思うが、この店はインド風のカレー味が基調であった。でもインド北部の料理とも少し違う。日本で開業しているので、多少違うのであろうが、ま、良いではないか。ネパールテイストを楽しむ。昨夜は、近くの西安料理店だったので、2日間エスニック風味だ。
ネパール、タイ、インドのビールで最初に乾杯。サラダや、肉料理を食しながら話がはずんだ。ふと、時間を見ると少し長居しすぎたようだ。やや焦りの気持ちに転ずる。3人とも急いで空港に向かうが、気が気ではない。僕はJAL、Kさん、WさんはANAだった。結果的には、3人ともギリギリセーフの状態で搭乗したことになった。
機中、石田衣良の「約束」という短編小説集を読んでいく。それぞれに重いテーマなのだがどれも読後感が清涼感というものがあり、気持ちか救われる。結末ができすぎの感がしなくもないが、このような希望を与える小説もあって良いのかも知れないと思う。
日中は、東京も札幌もさほど変わらない気温だったようだが、帰宅してみると夜はさすがに札幌は涼しかった。
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