先週末は、金曜日は教授会。事前の幾度もの打ち合わせ、段取り設定はあったが、やはり多少の番狂わせはある。とはいえ、重要な案件は了承され、なんとか無事初航海はできたようだ。夕刻、同僚たちと懇親。
5月14-15日の土日は、第55回オホーツク社会教育研究会に参加。オホーツク社会教育研究会は、1982年9月に創立され、30年近い歴史をもつ有力な地域の社会教育職員と住民の学びの場である。僕もゲストで話をしたり(34回、43回)、その他の機会に、幾度か一参加者として学んできた会である。
今回は、開催場所を訓子府にして、ゲスト講師は、帯広市図書館長の吉田真弓さんであった。
訓子府は、札幌からはアクセスに多少の時間を要する。今回は、北見までJRで移動(特急で4時間半)し、そこからレンタカーを借りて、車で会場の訓子府公民館まで30-40分の距離だ。ふるさと銀河線が廃線となって、いささか公共交通機関での移動は難儀だ。片道5時間余りは、東京その他の本州の都市へ移動するのと変わらないか長いくらいだ。
北見駅風景。これは、帰路の時の写真。
帯広市図書館長の吉田さんのお話しは、「私が大事にしてきたもの-司書として、自治体職員として、どのように歩んできたか」と題するもので、その38年に及ぶ実践のナラテイブ(物語)は、多くの示唆と共感と刺激に満ちたものであった。出会いから学んだとされる人物の中でも、かつての小野寺館長や今回参加者の一人であった菊池(町長)さんの話も興味深いものであった。また市民の中にその存在魅力を広く普及し、行政の中で地歩を築く多様な艱難辛苦と粘り強い説得力、また地域の魅力を発見し、それを図書館という施設に組み込み生かしていく様々な工夫、そして何よりも吉田さんという職員の生き方は、強力な発信力をもつものであった。置戸のMさんが追っかけをするわけが分かったような気がした。
報告の後の濃密な質疑も興味深いものであった。オホーツク管内の職員たちあるいは住民の関心のおきどころにこそ、社会教育をとらえる勘どころというか、社会教育職員がもつべき問題意識の核心があるように思えたからである。このような学びと実践を通じての「教養」のひろがりが、様々な分野から吸収できる生きた学びと批判力、実践的創造力を可能にさせるのだろう。
夕刻からは懇親会。大いに話し合った。
翌日は、昨日来の討議を踏まえての「市民と職員が共に育つ社会教育施設」論をそれぞれの実践をもとに深い討議を行った。その後、総会を経て、昼過ぎに解散した。なお、北海道全体での社会教育のゆるやかなネットワーク的活動の実質化については、いくらかのアイデアを交換し、今後引き続き協議を行うことで方向を確認した。
2日目の散会時の記念写真。
解散後、レンタカーを時間までに北見で返し、JRで札幌まで戻る。いささか、疲労が蓄積する移動だ。
列車が豊平川を越えると,札幌に戻った気分になる。
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